労働者災害補償保険法(労災ロウサイ保険ホケン)とは 公的医療保険とは異なり、使用者が労働者への災害補償を行うための保険制度。この保険制度の管理・運営(管掌)は、政府(厚生労働省)が行うこととされ基本的には、労働基準法が適用される事業が対象となる、法律で定められた保険制度。業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して必要な保険給付を行う。

労災保険の適用対象外となっております。
 ・国家公務員(国家公務員共済組合)
 ・地方公務員(地方公務員共済組合)
 ・船員保険の被保険者
 国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、船員保険につきましては、業務上災害における補償制度が異なり労災指定医療機関にかかわらず保険医療機関で受診できます。
http://rousai.sr-serve.jp/framepage.htm
業務上の疾病範囲ハンイ(1) 労働基準法施行規則第35条:
労働基準法施行規則 別表第一の二
1  業務上の負傷に起因する疾病
2  物理的因子による次に掲げる疾病
 1 紫外線にさらされる業務による前眼部疾患又は皮膚疾患
 2 赤外線にさらされる業務による網膜火傷、白内障等の眼疾患又は皮膚疾患
 3 レーザー光線にさらされる業務による網膜火傷等の眼疾患又は皮膚疾患
 4 マイクロ波にさらされる業務による白内障等の眼疾患
 5 電離放射線にさらされる業務による急性放射線症、皮膚潰瘍等の放射線皮膚障害、白内障等の放射線眼疾患、放射線肺炎、 再生不良性貧血等の造血器障害、骨壊死その他の放射線障害
 6 高圧室内作業又は潜水作業に係る業務による潜函病又は潜水病
 7 気圧の低い場所における業務による高山病又は航空減圧症
 8 暑熱な場所における業務による熱中症
 9 高熱物体を取り扱う業務による熱傷
 10 寒冷な場所における業務又は低温物体を取り扱う業務による凍傷
 11 著しい騒音を発する場所における業務による難聴等の耳の疾患
 12 超音波にさらされる業務による手指等の組織壊死
 13 1から12までに掲げるもののほか、これらの疾病に付随する疾病その他物理的因子にさらされる業務に起因することの明らかな疾病
業務上の疾病範囲ハンイ(2) 3  身体に過度の負担のかかる作業態様に起因する次に掲げる疾病
  1 重激な業務による筋肉、腱、骨若しくは関節の疾患又は内臓脱
  2 重量物を取り扱う業務、腰部に過度の負担を与える不自然な作業姿勢により行う業務その他腰部に過度の負担のかかる業務による腰痛
  3 さく岩機、鋲打ち機、チェーンソー等の機械器具の使用により身体に振動を与える業務による手指、前腕等の末梢循環障害、末梢神経障害又は運動器障害
  4 せん孔、印書、電話交換又は速記の業務、金銭登録機を使用する業務、引金付き工具を使用する業務その他上肢に過度の負担のかかる業務による手指の痙攣、手指、前腕等の腱、腱鞘若しくは腱周囲の炎症又は頸肩腕症候群
  5 1から4までに掲げるもののほか、これらの疾病に付随する疾病その他身体に過度の負担のかかる作業態様の業務に起因することの明らかな疾病
業務上の疾病範囲ハンイ(3) 4  化学物質等による次に掲げる疾病
  1 労働大臣の指定する単体たる化学物質及び化合物(合金を含む。)にさらされる業務による疾病であつて、労働大臣が定めるもの
  2 弗素樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂の熱分解生成物にさらされる業務による眼粘膜の炎症又は気道粘膜の炎症等の呼吸器疾患
  3 すす、鉱物油、うるし、タール、セメント、アミン系の樹脂硬化剤等にさらされる業務による皮膚疾患
  4 蛋白分解酵素にさらされる業務による皮膚炎、結膜炎又は鼻炎、気管支喘息等の呼吸器疾患
  5 木材の粉じん、獣毛のじんあい等を飛散する場所における業務又は抗生物質等にさらされる業務によるアレルギー性の鼻炎、気管支喘息等の呼吸器疾患
  6 落綿等の粉じんを飛散する場所における業務による呼吸器疾患
  7 空気中の酸素濃度の低い場所における業務による酸素欠乏症
  8 1から7までに掲げるもののほか、これらの疾病に付随する疾病その他化学物質等にさらされる業務に起因することの明らかな疾病
業務上の疾病範囲ハンイ(4) 5  粉じんを飛散する場所における業務によるじん肺症又はじん肺法(昭和35年法律第三十号)に規定するじん肺と合併したじん肺法施行規則(昭和35年労働省令第六号)第一条各号に掲げる疾病
6  細菌、ウイルス等の病原体による次に掲げる疾病
  1 患者の診療若しくは看護の業務又は研究その他の目的で病原体を取り扱う業務による伝染性疾患
  2 動物若しくはその死体、獣毛、革その他動物性の物又はぼろ等の古物を取り扱う業務によるブルセラ症、炭疽病等の伝染性疾患
  3 湿潤地における業務によるワイル病等のレプトスピラ症
  4 屋外における業務による恙虫病
  5 1から4までに掲げるもののほか、これらの疾病に付随する疾病その他細菌、ウイルス等の病原体にさらされる業務に起因することの明らかな疾病
業務上の疾病範囲ハンイ(5) 7  がん原性物質若しくはがん原性因子又はがん原性工程における業務による次に掲げる疾病
  1 ベンジジンにさらされる業務による尿路系腫瘍
  2 ベータ―ナフチルアミンにさらされる業務による尿路系腫瘍
  3 四―アミノジフェニルにさらされる業務による尿路系腫瘍
  4 四―ニトロジフェニルにさらされる業務による尿路系腫瘍
  5 ビス(クロロメチル)エーテルにさらされる業務による肺がん
  6 ベンゾトリクロライドにさらされる業務による肺がん
  7 石綿にさらされる業務による肺がん又は中皮腫
  8 ベンゼンにさらされる業務による白血病
  9 塩化ビニルにさらされる業務による肝血管肉腫
  10 電離放射線にさらされる業務による白血病、肺がん、皮膚がん、骨肉腫又は甲状腺がん
  11 オーラミンを製造する工程における業務による尿路系腫瘍
  12 マゼンタを製造する工程における業務による尿路系腫瘍
  13 コークス又は発生炉ガスを製造する工程における業務による肺がん
  14 クロム酸塩又は重クロム酸塩を製造する工程における業務による肺がん又は上気道のがん
  15 ニッケルの製錬又は精錬を行う工程における業務による肺がん又は上気道のがん
  16 砒素を含有する鉱石を原料として金属の製錬若しくは精錬を行う工程又は無機砒素化合物を製造する工程における業務による肺がん又は皮膚がん
  17 すす、鉱物油、タール、ピッチ、アスファルト又はパラフィンにさらされる業務による皮膚がん
  18 1から17までに掲げるもののほか、これらの疾病に付随する疾病その他がん原性物質若しくはがん原性因子にさらされる業務又はがん原性工程における業務に起因することの明らかな疾病
業務上の疾病範囲ハンイ(6) 8  前各号に掲げるもののほか、中央労働基準審議会の議を経て労働大臣の指定する疾病
  1 超硬合金の粉じんを飛散する場所における業務による気管支肺疾患
  2 亜鉛黄又は黄鉛を製造する工程における業務による肺がん
  3 ジアニシジンにさらされる業務による尿路系腫瘍
9  その他業務に起因することの明らかな疾病
適用範囲 労働者災害補償保険法 第3条:この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。
 
例外レイガイ: 前項の規定にかかわらず、国の直営事業、官公署の事業(労働基準法(昭和22年法律第49号)別表第1に掲げる事業を除く。)船員保険法(昭和14年法律第73号)第17条の規定による船員保険の被保険者については、この法律は、これを適用しない。※ 船員保険法 第17条:船員法(昭和22年法律第100号)第1条ニ規定スル船員(以下船員ト称ス)トシテ船舶所有者ニ使用セラルル者ハ船員保険ノ被保険者トス 但シ国又ハ地方公共団体ニ使用セラルル者ニシテ恩給法ノ適用ヲ受クルモノハ比ノ限ニ在ラズ。
   
注意チュウイ: 船員保険法の適用されている事業や官公署(適用除外事業)については、労災保険法に代わる法律が定められており、また使用労働者数5人未満の農林水産事業の一部が任意適用事業とされています。
労災保険に代わる制度が定められている適用除外事業及び任意適用事業を除いては、労働者を使用する事業は全て労災保険の適用を受けます(但し、同居の親族のみを使用する事業や家事使用人などは対象となりません)。
注意チュウイ: 労災保険は、強制適用です。強制適用とは、一般的な保険のように加入手続きして保険関係が成立するのとは異なり「適用要件」が生ずれば保険関係が成立したことになるものです。ですから、事業が保険関係成立の届けをしていなくとも労災保険の適用を受けることになります。
労災保険給付の判断基準 『業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等』に対して保険給付が行われます。
労働者 『職業の種類を問わず、前条の事業又は事務所(適用事業)に使用される者で賃金を支払われる者をいう。』 と労働基準法では定めています。
簡単に言えば、会社に労務を提供してその対価として賃金が支払われていれば労働者ということになります。例え、労働基準法の適用を逃れるために委託契約書などを作成してあっても実態として勤務時間を拘束したり、具合的な指揮命令などをしていれば労働者と認められ、法律に照らしての判断が基準となります。
使用者 労働基準法第10条:『この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他事業の労働者に関する 事項について、事業主のために行為するすべてのものをいう。』
業務上の事由 『業務遂行性が証明され、業務起因性に対する反証がない場合には、業務起因性を認めることが経験法則に反しない限り、一般の業務上の災害と認められる。』 とされています。
「反証」反証には、次のような事由があります。
  @業務逸脱行為、業務離脱行為、恣意的行為
  A私的事由(私的行為、自己又は他人の故意)
  B天災事変等の自然現象※1.
  C局外的な事象
   過去の業務上認定では、@を除いて事業主の管理施設や車両などと競合しているときは、傷病と災害の間の相当因果関係によって認められており、反証に該当するからといって業務外とは必ずしも言えません。
   また、入社前に持病があるような場合はA私的事由に該当しますが、入社前と比較して持病の程度が悪化し、その悪化と業務に因果関係が認められれば業務災害と認められる場合もあり得ます。
  以上のように、傷病の原因となる行為が業務遂行性を証明でき、その行為と傷病との間に相当因果関係(業務起因性)が成立して業務災害と認められます。
    
※1 地震に際して発生した災害の業務上外について
   労災保険における業務災害とは、労働者が事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験法則上認められる場合をいい、いわゆる天災地変による災害の場合にはたとえ業務遂行中に発生したものであっても、一般的に業務起因性は認められない。
   ただし、天災地変については不可抗力的に発生するものであって、その危険性については事業主の支配、管理下にあるか否かに関係なく等しくその危険があるといえ、個々の事業主に災害発生の責任を帰することは困難だからである。
   しかしながら、被災労働者の業務の性質や内容、作業条件や作業環境あるいは事業場施設の状況などからみて、かかる天災地変に際して災害を被りやすい事情にある場合には天災地変による災害の危険は、同時に業務に伴う危険(又は、事業主支配下にあることに伴う危険)としての性質も帯びていることになる。
   したがって、天災地変に際して発生した災害も同時に災害を被りやすい業務上の事情(業務に伴う危険)があり、それが天災地変を景気として現実化した者と認められる場合に限り、かかる災害について業務起因性を認めることができるものである。
   前述の業務起因性の反証事由としての「天災地変による」の取り扱いを、単に天災地変に再して発生したことのみをもって解し取り扱うべきでないことはいうまでもない。
業務遂行性 傷病の原因となった労働者の行為が、業務の範囲であるかということ。
判断の基準としては、事業主の支配下・管理下であるかで判断します。
支配下とは業務の指揮命令を受ける状況であり、管理下とは事業主の施設や車両等の元にある状態を言います。
業務遂行性の具体的内容は、次の3つに大別されます。
 @事業主の支配下であり、管理下で業務に従事している場合:業務及び付随する生理的行為、準備・始末行為、必要行為、緊急行為。
 A事業主の支配下であり管理下であるが業務に従事していない場合:休憩時間等、事業所施設内での自由行動。
 B事業主の支配下であるが、管理下を離れて業務に従事している場合:出張・外出用務・旅客運送等での運行業務及び付随業務。
この類型に基づいて判断されますが、当てはまらないからといって業務遂行性が否定されるものでもありません。
業務起因性 労働者の傷病と業務との間の因果関係のことで、「その業務に従事していなければ、その傷病が生じなかった」という条件関係が
業務起因性と言うことになります。
疾病の場合、業務起因性として業務の性質から有害因子との因果関係を判断しますが、脳・心臓疾患においては、業務の量として発症前の一定期間における「過重労働」が因果関係として認められています。平成13年12月「脳・心臓疾患の認定基準の改正」では、長期間の過重業務評価期間を概ね6箇月としています。
疾病においては、業務と疾病の因果関係が医学的に証明されていることが必要で、同業種や同職種での発症状況なども認定基準の一つとなります。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (1)通勤ツウキン 通勤とは、法律上、次のように定義されています。
  『通勤とは、労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間を、合理的な経路及び方法により往復することをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。』
  『労働者が、前項(前文)の往復の経路を逸脱し、又は同項の往復を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項の往復は、第1項第2号の通勤としない。ただし、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない。』 
  要約しますと、対象範囲としては、自宅の玄関を出た所から業務する場所の入口までの間が対象となり、この間での災害が通勤途上災害となり、合理的な通勤経路から外れた時点で通勤の逸脱・中断に該当し、それ以後は通勤とは扱われません。
  但し、「日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由」により逸脱・中断し、その後通勤経路に復帰すれば復帰以後は通勤となります。
  もちろん、「日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由」による逸脱・中断の間は通勤とはなりません。
  また、通勤途上災害の原因が「通勤に通常伴う危険が具体化したもの」でなければならず、持病の発作等によってまねいた事故で負傷したとしても通勤災害には該当しません。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (2)就業に関し 通勤による往復行為が業務に就くため又は、業務を終えたことにより行われるものであることを意味します。
  例えば、昼休みを利用して住居との往復や早退等により帰宅する場合も該当します。ただ、業務予定がないのに私的事由で往復した場合は当然、該当しません。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (3)住居と就業の場所との間 「住居」とは、労働者が居住して日常生活している家屋などの場所をで、就業のための拠点となるところを言います。
  通勤困難による単身赴任の場合は、
@毎週1回以上の反復・継続性が認められ
A就業場所との所要時間が片道3時間以内で200Km以内
であれば居住として取り扱われます。。
  「就業の場所」とは、業務を開始して終了する場所を言います。
  従いまして、「住居」と「就業の場所」との間が通勤になります。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (4)合理的な経路及び方法により往復 「合理的な経路」とは、必ずしも会社に届け出た経路に限らず通常考えられる経路も含まれ、通勤に付随する行為として駅構内売店・トイレ・定期券購入なども含めて「合理的な経路」とされます。
  子供を預ける託児所に寄る場合もこれに含まれます。
  「合理的な方法」とは、一般的に合理的な交通方法(徒歩含む)を言います。
  ですから、会社にバス代を請求しながら徒歩で通勤している場合も合理的な方法として認められます。但し、発覚した時点で会社に問われるのは別問題です。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (5)往復の経路を逸脱し 「逸脱」とは、通勤途中において就業又は通勤とは関係のない目的で「合理的な経路」から逸れることを言います。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (6)往復を中断し 「中断」とは、通勤の経路上において通勤とは関係のない行為を行うことを言います。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (7)日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由 @日用品の購入その他これに準ずる行為。
  A職業訓練校・学校(学校教育法第1条)で行われる教育やこれに準ずる職業能力開発向上に資するものを受ける行為。
  B選挙権の行使その他これに準ずる行為。
  C病院又は診療所において診療又は治療を受けることその他これに準ずる行為。
通勤ツウキン途上トジョウ事由ジユウ (8)通勤途上における疾病 「通勤に関連のある諸種の状態(突発的又は異常な出来事等)が原因となって発病したことが医学的に明らかにみとめられるもの」とされています。
  災害性のある疾病は負傷と同様に取り扱われますが、これに該当する疾病として考えられるのは有害物質(毒物やウィルス等)に接触してまねいた疾病が考えられます。
  この場合は、接触機会が医学的に証明されることが要件になります。
公的コウテキ保健ホケンとの関係カンケイ(1)健康保険法 (平成14.08.02改正 法律102号) 目的 第1条
  この法律は、労働者の業務外の事由による疾病、負傷若しくは死亡又は出産及びその被扶養者の疾病、負傷、死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。   
  健康保険の目的からお判り頂けますように、「労働者の業務外の事由」としている為、業務災害による負傷・疾病を健康保険で受診することはできません。    
  他の法令による保険給付との調整 第55条:
  被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金若しくは埋葬料の支給は、同一の疾病、負傷又は死亡について、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)、国家公務員災害補償法(昭和26年法律第191号。他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)又は地方公務員災害補償(昭和42年法律第121号)若しくは同法に基づく条例の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。   
  この保険給付調整により、通勤災害で労災保険から給付を受けられる場合には健康保険での給付は行われないことになっております。    
  尚、労災保険給付の支給決定を受けないと判断できないような場合でも健康保険で保険給付を受けることはできません。
  ※法人の代表者等に対する健康保険の適用について:厚生労働省保険局長発(平成15年7月1日)
公的コウテキ保健ホケンとの関係カンケイ(2)国民健康保険法 国民健康保険 第2条:
  国民健康保険は、被保険者の疾病、負傷、出産又は死亡に関して必要な保険給付を行うものとする。
他の法令による医療に関する給付との調整 第56条:
   療養の給付又は入院時食事療養費、特定療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給は、被保険者の当該疾病又は負傷につき、健康保険法、船員保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)若しくは地方公務員等共済組合法の規定によつて、医療に関する給付を受けることができる場合又は介護保険法の規定によつて、それぞれの給付に相当する給付を受けることができる場合には、行わない。
  労働基準法(昭和22年法律第49号)の規定による療養補償、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)の規定による療養補償給付若しくは療養給付、国家公務員災害補償法(昭和26年法律第191号。他の法律において準用する場合を含む。)の規定による療養補償、地方公務員災害補償法(昭和42年法律第121号)若しくは同法に基づく条例の規定による療養補償その他政令で定める法令による医療に関する給付を受けることができるとき、又はこれらの法令以外の法令により国若しくは地方公共団体の負担において医療に関する給付が行われたときも、同様とする。
    「療養の給付」については、健康保険法同様に支給調整により労災保険から給付が受けられる場合について支給しないことになっています。
    ただし、健康保険法では労働者災害補償保険法と重複する給付全てが支給調整されるのに対して国民健康保険では療養の給付に限って支給調整されます。
公的コウテキ保健ホケンとの関係カンケイ(3)地方公務員災害補償法 この法律の目的 第1条:
    この法律は、地方公務員の公務上の災害(負傷、疾病、障害又は死亡をいう。以下同じ。)又は通勤による災害に対する補償(以下「補償」という。)の迅速かつ公正な実施を確保するため、地方公共団体に代わつて補償を行なう基金の制度を設け、その行なう事業に関して必要な事項を定めるとともに、その他地方公務員の補償に関して必要な事項を定め、もつて地方公務員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
    定義 第2条:
    この法律で「職員」とは、常時勤務に服することを要する地方公務員(常時勤務に服することを要しない地方公務員のうちその勤務形態が常時勤務に服することを要する地方公務員に準ずる者で政令で定めるものを含む。)をいう。
    第2条第2項以降省略
    非常勤の地方公務員に係る補償の制度 第69条:
    地方公共団体は、条例で、職員以外の地方公務員のうち法律(労働基準法を除く。)による公務上の災害又は通勤による災害に対する補償の制度が定められていないものに対する補償の制度を定めなければならない。
    2.前項の条例で定める補償の制度は、この法律及び労働者災害補償保険法で定める補償の制度と均衡を失したものであつてはならない。
    地方公務員の職員は、「地方公務員共済組合」制度の適用を受けますが、地方自治体の行う事業で使用されるのは必ずしも全員が常勤職員ではありません。
    この為、地方公務員共済組合の適用を受けない臨時職員等については公務上災害や通勤災害での補償をどうするかという問題があります。
     
公的コウテキ保健ホケンとの関係カンケイ(4)市町村直営事業について(昭和29年9月12日 労基発39号) 市町村直営事業についても民営事業と同様労災保険の適用がある。
    但し、公署即ち事業部門を除く一般行政事務を取り扱う事務所(市役所、町村役場等)そのものについては適用がない。
   この通達以後、「地方公務員災害補償法」(昭和42.12.01 第112号)が施行され現業部門の常勤職員については、上の規定通り「地方公務員共済組合」制度が適用され
    「地方公務員共済組合」制度の適用を受けない職員については、地方公務員災害補償法第69条の適用を受けることになります。
    この条文は、非常勤の地方公務員に係る補償制度を各地方自治体が「地方公務員共済組合」制度に準じた制度として条令等で定めることを義務づけています。
    この定めがない場合については、労働者災害補償保険法の適用となります。
給付キュウフ 療養リョウヨウ給付キュウフ(1)
業務上および通勤途上の傷病は健康保険での診療を受ける事はできません。
必ず、労災保険で診療(労災保険指定医療機関では自費診療になります)を受けます。
 
療養の範囲は、
  ・ 診察、薬剤又は治療材料
  ・ 処置又は手術などの治療
  ・ 入院に関する費用
  ・ 傷病を治すために必要なあらゆる医療上の措置
  ・ 訪問看護事業者が行う訪問看護
  ・ 移送費(被災場所や自宅などから病院や診療所へ、あるいは病院や診療所から他の病院や診療所へ移送する費用)
 
 傷病が治ゆするまで行われます。
 ※治ゆとは傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療行為を行ってもその医療効果が期待できなくなったときを言います。
 業務災害と通勤災害の給付内容は同じですが、請求する用紙が異なりますのでご注意下さい。
 労災の場合、名称に「補償」がつきます。
 事故が起こった時、診療を受ける前に受診しようとする病院等が労災指定病院であるか確認して下さい。
    
給付キュウフ 療養リョウヨウ給付キュウフ(2) 【1】療養(補償)給付たる療養の給付
 【1-1】病院等が労災指定病院である時
   所定の用紙(労災は 様式第5号、通災は 様式第16号の3を作成し被災労働者が治療を受けようとする病院に提出することにより自己負担なしで治療が受けられます。 
   通常、救護が優先されますので所定用紙の提出が同時に行われることはありません。
   この場合、労災である旨を病院に申出、速やかに所定用紙を提出してください。
   受診に際し、所定用紙を提出が成されるまでの間、保証金等(概ね5,000〜15,000円)を要求される事があります。
   所定用紙を提出後、本人に返金されます。
(預かり証、認め印を持参のこと)
給付キュウフ 療養リョウヨウ給付キュウフ(3)  【1-2】薬剤等が院外処方である時
  薬局が労災指定薬局である場合は病院と同じ用紙(労災 様式第5号、通災 様式第16号の3)を作成し薬局に提出します。
 
 ※ 通勤災害の場合 病院提出の用紙とは別に様式第16号『通勤災害に関する事項』を速やかに労働基準監督署に提出しなければなりません。
   療養給付請求書の裏面と様式第16号『通勤災害に関する事項』は重複しますが、これは早めに労働基準監督署が災害状況を把握するためのものです。

 様式
  『療養(補償)給付たる療養の給付』
  業務災害の場合: 様式第5号 『療養補償給付たる療養の給付請求書』
 通勤災害の場合: 様式第16号の3 『療養給付たる療養の給付請求書』
 
  『指定病院の変更』
  すでに指定医療機関等で療養の給付を受けている方が、帰郷等の理由で他の指定医療機関等 に変更するときは、変更後の指定医療機関等を経由して所轄の労働基準監督署長に変更届を提出します。
  業務災害の場合: 様式ヨウシキ第6号 『療養補償給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届』
 通勤災害の場合:  様式第16号の4 『療養給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届』
    
給付キュウフ 療養リョウヨウ給付キュウフ(4) 【2】療養(補償)給付たる療養の費用の給付
  指定病院、労災指定でない薬局の場合は、病院に支払後に労働基準監督署に費用を請求します。 
  療養の給付が原則なので指定病院で受診できなかった理由を必ず記入しなければなりません。

   ※通勤災害の場合
  病院提出の用紙とは別に様式第16号『通勤災害に関する事項』を速やかに労働基準監督署に提出しなければなりません。
 
 ※ 注意
   『療養(補償)給付たる療養の費用の給付』は労災指定病院・薬局以外の病院・薬局等に行った時、柔道整復師、はり師、きゅう師、あんまマッサージ指圧師から手当を受けた時等に現金で支払ったのちに労働基準監督署に請求します。
   ただし 療養(補償)給付は療養の給付が原則です。
   療養の費用の支給は 相当の理由がある場合に限られ、指定医療機関にかからなかった理由を記入する必要があります。
 
 様式:  『療養補償給付たる療養の費用の給付』(業務災害の場合):
  病院:       様式第7号(1)、 『療養補償給付たる療養の費用請求書』
 薬局:       様式第7号(2)、同上ドウジョウ
 柔道整復師:  様式第7号(3)、同上ドウジョウ
 はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師:  様式第7号(4)、同上ドウジョウ
 訪問看護事業者:                  様式第7号(5)、同上ドウジョウ
給付キュウフ 療養リョウヨウ給付キュウフ(5)  様式ヨウシキ:  『療養給付たる療養の費用の給付』(通勤災害の場合):
  病院: 様式第16号の5(1)、『療養給付たる療養の費用請求書』
 薬局:  様式第16号の5(2)、同上ドウジョウ
 柔道整復師:  様式第16号の5(3)、同上ドウジョウ
 はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師:  様式第16号の5(4)、同上ドウジョウ
 訪問看護事業者:  様式第16号の5(5)、同上ドウジョウ
 
 ※ 療養(補償)の費用を請求する場合について、第2回目以降の請求が離職後である場合、事業主による請求書への証明は必要ありません。
給付キュウフ 療養リョウヨウ給付キュウフ(6)  ●提出に当たって必要な添付書類について

  様式7号(第16号の5)
  看護・移送等に要した費用がある場合には、当該費用についての明細書及び看護移送等をした者の請求書又は領収書

  様式7号(4)及び第16号の5(4)
  @マッサージの施術を受けた者は、初療の日及び初療の日から6か月を経過した日並びに6か月を経過した日以降3か月ごとの請求書に医師の診断書を添付。
  Aはり・きゅうの施術を受けた者は、初療の日及び初療の日から6か月を経過した日の請求書に、医師の診断書を添付。初療の日から9か月を経過する場合は、はり師又はきゅう師の意見書及び症状経過表、更に医師の診断書、意見書を添付。
   
 ●時効
  療養の給付については現物給付であることから、時効の問題はありません。
  療養の費用は、費用の支出が確定した日から2年を経過しますと、時効により請求権が消滅します。
給付キュウフ 休業キュウギョウ給付キュウフ(1) 労働者が、業務上又は通勤による負傷や疾病による療養のため労働することができず、そのために賃金を受けていないとき、休業補償給付(業務災害の場合)又は休業給付(通勤災害の場合)。 
 「休業(補償)給付」がその第4日目から支給されます。
 
 ※労働者死傷病報告
 労働災害の傷病のため死亡又は、休業見込み4日以上にわたる場合、事業主は遅滞なく所轄労働基準監督署へ報告しなければなりません。
   
 【1】給付受給要件
 以下の3要件を満たす場合に、その第4日目から、休業(補償)給付と休業特別支給金が支給されます。
 (1) 業務上又は通勤による負傷や疾病による療養であること。
 (2) 療養のため、労働することができない。
 (3) 賃金を受けていない
休業補償給付の手続き
障害補償給付の手続き
 
給付キュウフ 休業キュウギョウ給付キュウフ(2) 【2】給付の内容
 ・ 休業(補償)給付
  =(給付基礎日額の60%)×休業日数
 ・ 休業特別支給金
  =(給付基礎日額の20%)×休業日数
   
  なお、休業の初日から第3日目までを待期期間といい、この間は業務災害の場合、
   事業主が労働基準法の規定に基づく休業補償(1日につき平均賃金の60%)を行うこととなります。
  また、通院のため労働者が所定労働時間の一部についてのみ労働(一部休業)した場合は、給付基礎日額からその労働に対して支払われる賃金の額を控除した額の60%に当たる額が支給されます。
給付キュウフ 休業キュウギョウ給付キュウフ(3) ※ 「給付基礎日額」
 平均賃金に相当する額。業務上または通勤途上災害の発生した日又 は医師の診断によって疾病の発生が確定した日(直前の賃金締切日)の直前の3ヶ月間に支払われた賃金の総額をその期間の暦日数で割った1日当たりの賃金額です。
  
  休業(補償)給付の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額は、傷病の発生時(スライドされた場合はスライド改定時)に比べて上下10%を超える賃金の変動があった場合、その変動率に応じて改定(スライド)され、また、療養開始後1年6か月を経過した場合は、年齢階層別の最低・最高限度額が適用されます(休業給付基礎日額)。
  
  また、年金たる保険給付(傷病(補償)年金、障害(補償)年金及び遺族(補償)年金)の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額については、傷病の発生時(スライドされた場合はスライド改定時)の属する年度とその前年度の賃金との変動率に応じて改定(スライド)され、年令階層別の最低・最高限度額の通用があります(年金給付基礎日額)。
 なお、年齢階層別の最低・最高限度額は、年金が支給される最初の月から適用されます。
給付キュウフ 休業キュウギョウ給付キュウフ(4) 【3】一部負担金
  通勤災害により療養給付を受ける方については、初回の休業給付から一部負担金として200円(日雇特例被保険者については100円)が控除されることとなります。
給付キュウフ 休業キュウギョウ給付キュウフ(5) 【4】様式
  休業が1月以上に及ぶときは、月単位(賃金締め日)で請求書を提出することができます。
  こうすることで労働者世帯への生計負担が軽減できます。
  尚、第2回目以降の請求が離職後である場合には、事業主による請求書への証明は必要ありません。ただし、離職後であっても当該請求における療養のため労働できなかった期間の全部又は一部が離職前に係る休業期間を含む場合は、請求書への証明が必要です。
 
  『休業補償給付』(業務災害の場合):
  『休業補償給付支給請求書』、 様式第8号、 所轄の労働基準監督署長へ 。
 『休業特別支給金支給申請書』、 様式第8号、 所轄の労働基準監督署長へ 。
   ※通院などのため部分的に休業した日がある場合には、別紙2が必要です。
 
 『休業給付』(通勤災害の場合):
  『休業給付支給請求書』、 様式第16号の6、 所轄の労働基準監督署長へ。
『休業特別支給金支給申請書』、 様式第16号の6、 所轄の労働基準監督署長へ。
 
  ※通院などのため部分的に休業した日がある場合には、別紙2が必要です。
   
給付キュウフ 休業キュウギョウ給付キュウフ(6)  【5】提出に当たって必要な添付書類について
  同一事由により障害厚生年金・障害基礎年金を受けている場合には、その支給額を証明する書類を添付して下さい。
   
 【6】請求に係る時効
  休業(補償)給付は、賃金を受けていない日ごとに発生しその翌日から2年を経過しますと時効により請求権が消滅します。
   
給付キュウフ 傷病ショウビョウ年金ネンキン(1) 休業(補償)給付※を受けている労働者が、療養開始後1年6ヶ月経過しても治癒せず
 一定の障害状態にある場合には、労働基準監督署長の職権で休業(補償)給付に換えて 
 「傷病(補償)年金」を支給するものです。
  
 【1】 給付要件
  以下の要件を満たす場合に、労働基準監督署長の職権により支給されます。
 (1) 業務上又は通勤による負傷や疾病による療養開始後1年6ヶ月を経過している。
 (2) その負傷や疾病が治っていない。
 (3) その負傷や疾病による障害の程度が傷病等級表の傷病等級に該当すること。
 ※ 必ずしも休業(補償)給付を受けていることが法律上の支給要件とはされていません。

労働者災害補償保険法施行規則 別表第二 傷病等級表
給付キュウフ 傷病ショウビョウ年金ネンキン(2) 【2】給付の内容
  傷病等級に応じて、傷病(補償)年金、傷病特別支給金及び傷病特別年金が支給されます。
 
傷病等級、 傷病(補償)年金、 傷病特別支給金(一時金)、 傷病特別年金:
第1級、 給付基礎日額の313日分、 1,140,000円、 算定基礎日額の313日分
第2級、 給付基礎日額の277日分、 1,070,000円、 算定基礎日額の277日分
第3級、 給付基礎日額の313日分、 1,000,000円、 算定基礎日額の313日分
 
   
 ※ 「給付基礎日額」とは
 ※ 「算定基礎日額」とは
   
 ※ 年金の支払時期
  傷病(補償)年金は、支給決定の翌月分から、2、4、6、8、10、12月に前2月分が支払われます。
 
 ※ 休業(補償)給付との関係
  傷病(補償)年金の支給決定により、休業(補償)給付は支給されなくなります。
給付キュウフ 傷病ショウビョウ年金ネンキン(3)  【3】 様式
  前述の通り、労働基準監督署長の職権により支給されますので請求手続きはありません。
  しかし、療養開始後1年6ヶ月経過しても傷病が治っていないときは、経過後1ヶ月以内に、
 
  『傷病の状態等に関する届』、 様式第16号の2、 所轄の労働基準監督署長へ。
 
  を提出しなければなりません。(実際には、労働基準監督署から案内がきます)
  また、療養開始後1年6ヶ月経過しても傷病(補償)年金の支給要件を満たしていない場合は、
 
  『傷病の状態等に関する報告書』、 様式第16号の11、 所轄の労働基準監督署長へ 。
 
  を毎年1月の休業(補償)給付請求時に併せて提出しなければなりません。
給付キュウフ 傷病ショウビョウ年金ネンキン(4) 【4】 傷病等級表:
 
傷病等級、 給付の内容、 障害の状態:
第1級、 当該障害の状態が継続している期間1年につき給付基礎日額の313日分、
(1) 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し常に介護を要するもの
(2) 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し常に介護を要するもの
(3) 両眼が失明しているもの
(4) そしゃく及び言語の機能を廃しているもの
(5) 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
(6) 両上肢の用を全廃しているもの
(7) 両下肢をひざ関節以上で失ったもの 
(8) 両下肢の用を全廃しているもの両下肢の用を全廃しているもの
(9) 前各号に定めるものと同程度以上の障害の状態にあるもの 

第2級、 同 277日分、
 (1) 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し随時介護を要するもの神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し随時介護を要するもの
(2) 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し随時介護を要するもの 
(3) 両眼の視力が0.02以下になっているもの 
(4) 両上肢を腕関節以上で失ったもの 
(5) 両下肢を足関節以上で失ったもの 
(6) 前各号に定めるものと同程度以上の障害の状態にあるもの 

第3級、 同 245日分、
(1) 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し常に労務に服することができないもの
(2) 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し常に労務に服することができないもの
(3) 一眼が失明し他眼の視力が0.06以下になっているもの 
(4) そしゃく又は言語の機能を廃しているもの 
(5) 両手の手指の全部を失ったもの 
(6) 第1号及び第2号に定めるもののほか常に労務に服することができないものその他前各号に定めるものと同程度以上の障害の状態にあるもの
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(1) 業務上および通勤途上の傷病が治ったとき、
 身体に、一定の障害が残った場合に障害(補償)給付が行われます。
 また、障害厚生年金・障害基礎年金に該当する場合は、併給されます。
  
 ※障害厚生年金・障害基礎年金について
  
 前述同様、業務災害による場合を「障害補償給付」、通勤災害による場合を「障害給付」と呼び、以下合わせて「障害(補償)給付」として説明します。
  
 ※「治ったとき」
 「治ったとき」とは、傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療行為を行ってもその医療効果が期待できなくなったときを言います。(症状固定)
 
 ですから、負傷によって失われた機能が回復したか否かではなく、負傷部位への医療行為が必要なくなったときを「治ったとき」とします。
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(2) 【1】給付の内容
 ● 残存障害が、障害等級表に掲げる障害等級に該当するとき、その障害の程度に応じて、それぞれ下記のとおり支給されます。
 
 ・ 障害等級第1級から第7級に該当するとき
  障害(補償)年金、障害特別支給金、障害特別年金
 
 ・ 障害等級第8級から第14級に該当するとき
  障害(補償)一時金、障害特別支給金、障害特別一時金
   
  労働者災害補償保険法施行規則 別表第一 障害等級表

 神経系統の機能又は精神の障害に関する障害等級認定基準について
  (平成15年10月1日以降適用)
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(3) ※ 「年金の支払月」
  障害(補償)年金は、支給要件に該当することとなった月の翌月分から支給され、毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月の6期に、それぞれの前2か月分が支払われます。
障害等級,障害(補償)年金,障害特別支給金,障害特別年金:
第1級 給付基礎日額313日分 342万円 算定基礎日額 313日分
第2級 〃   277日分 320万円 〃   277日分
第3級 〃   245日分 300万円 〃   245日分
第4級 〃   213日分 264万円 〃   213日分
第5級 〃   184日分 225万円 〃   184日分
第6級 〃   156日分 192万円 〃   156日分
第7級 〃   131日分 159万円 〃   131日分
 
障害等級トウキュウ,障害(補償)一時金,障害特別支給金,障害特別一時金:
第8級 給付基礎日額503日分 65万円 算定基礎日額503日分
第9級 〃   391日分 50万円 〃   391日分
第10級 〃   302日分 39万円 〃   302日分
第11級 〃   223日分 29万円 〃   223日分
第12級 〃   156日分 20万円 〃   156日分
第13級 〃   101日分 14万円 〃   101日分
第14級 〃    56日分 8万円 〃    56日分
 
 ※ 「給付基礎日額」とは
 ※ 「算定基礎日額」とは
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(4) 様式
  業務災害の場合: 様式第10号、 『障害補償給付支給請求書』。
  通勤災害の場合: 様式第16号の7、 『障害給付支給請求書』 。
 
 ● 提出に当たって必要な添付書類について
 ・ 医師又は歯科医師の診断書及び必要に応じてレントゲン写真等の資料。
 ・ 同一の事由によって、障害厚生年金、障害基礎年金等の支給を受けている場合には、その支給額を証明することができる書類
   
 ● 時効
  障害(補償)給付は、傷病が治った日の翌日から5年を経過しますと、時効により請求権が消滅します。
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(5) 【2】障害(補償)年金前払一時金
  障害(補償)年金を受給することとなった方は、1回に限り、年金の前払いを受けることができます。
  前払一時金の額は、障害等級に応じて定められている一定額(次の表を参照して下さい。)の中から、希望するものを選択できます。
  なお、前払一時金が支給されると障害(補償)年金は、各月分の額(1年を経過した以降の分は利息分を引いた額)の合計額が、前払一時金の額に達するまでの間支給停止されます。
 
障害等級、前払い一時金の額
第1級  給付基礎日額の200、400、600、800、1,000、1,200 又は1,340日分
第2級   〃        200、400、600、800、1,000      又は1,190日分
第3級   〃              200、400、600、800、1,000           又は1,050日分
第4級   〃            200、400、600、   800           又は 920日分
第5級   〃                   200、400、  600           又は 790日分
第6級   〃                   200、400、  600           又は 670日分
第7級   〃                     200、  400           又は 560日分
 
 様式
  『障害(補償)年金前払一時金請求書』: 年金申請様式第10号。
 
 ※ 年金の支給決定の通知のあった日の翌日から、1年以内であれば、障害(補償)年金を受けた後でも請求できます。
  
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(6) 【3】障害(補償)年金差額一時金
  障害(補償)年金の受給権者が死亡したとき、既に支給された障害(補償)年金と障害(補償)年金前払一時金の合計額が障害等級に応じて定められている一定額(上記の表の最高限度額)に満たない場合には、遺族に対して、障害(補償)年金差額一時金が支給されます。
   
  障害(補償)年金差額一時金の額は、障害等級に応じて定められている下記の一定額から既に支給された障害(補償)年金と障害(補償)年金前払一時金の合計額を差し引いた額です。
  また、障害特別年金についても、障害(補償)年金と同様に、差額一時金の制度があり、障害特別年金の受給権者が死亡したとき、既に支給された障害特別年金の額が、障害等級に応じて定められている下記の一定額に滴たない場合には、その差額が障害特別年金差額一時金として、遺族(障害(補償)年金差額一時金を受けることができる遺族と同じです。)に支給されます。
 
障害等級、障害(補償)年金差額一時金、障害特別年金差額一時金:
第1級    給付基礎日額1,340日分   算定基礎日額1,340日分
第2級          〃     1,190日分      〃     1,190日分
第3級          〃     1,050日分            〃     1,050日分
第4級          〃      920日分             〃      920日分
第5級          〃      790日分            〃      790日分
第6級          〃      670日分            〃      670日分
第7級          〃      560日分            〃      560日分
 
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(7) ※ 障害(補償)年金差額一時金の支給を受けることができる遺族
  障害(補償)年金差額一時金の支給を受けることができる遺族は、次の(1)又は(2)に掲げる遺族 であり、支給を受けるべき順位は、次の(1)、(2)の順序((1)、(2)に掲げる遺族の中では、それぞれ(1)、(2)に掲げる順序)となっています。
 (1) 労働者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含みます。(2)において同じ。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
 (2) (1)に該当しない配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

様式
  『障害(補償)年金差額一時金請求書』、 年金申請様式第37号の2。
 
 ● 提出に当たって必要な添付書類について
 ・ 戸籍の謄本又は抄本等の請求人と死亡した労働者との身分関係を証明することができる書類。
 ・ 請求人が死亡した労働者の収入によって生計を維持していた着である場合には、その事実を証明することのできる書類。
   
給付キュウフ 障害ショウガイ年金ネンキン(8) 【4】障害の程度の変更
  障害(補償)年金を支給されている間に障害の程度が重くなったり、軽くなったりすることがありますが、障害の程度に変更があったときは新たな障害の該当する障害等級により、障害(補償)給付が行われます。この場合新たな障害の該当する障害の等級が第8級から第14級までのときはそれに該当する一時金が支給され、その後の年金は打ち切りとなります。
   
 ※ 新たな障害が加わった場合
  すでに第8級から第14級に該当する者が新たな障害により同一部位に障害の程度を加重し第1級から第7級の障害の程度に該当するときはその等級について定められている年金の額からすでにあった障害の該当する一時金の額の25分の1を差し引いた額が年金として支給されます。また第1級から第7級に該当する障害があった者の加重障害の場合は現在の障害年金相当額から、既存障害の年金相当額を差し引いた額が年金として支給されます。
 
 ※ 前述以外の一時金に該当する障害
  一時金に該当する障害については、支給を受けた後に障害の程度が重くなっても障害等級の変更は行われず、したがって差額支給等は行われません。
  ただし、傷病が再発して再び治ったときに以前より重い障害が残った場合は現在の障害等級に一時金と再発前の障害等級に該当する一時金との差額が支給されます。
  すでに障害があった者が新たな災害により同一部位に障害の程度を加重した場合には現在の障害等級に応ずる一時金の額からすでにあった障害等級に応ずる一時金の額を差し引いた額が支給されることになります。
給付キュウフ 介護カイゴ給付キュウフ(1) 【1】支給要件
  障害(補償)年金又は傷病(補償)年金の第1級の方すべてと2級の精神神経・胸腹部臓器の障害を有している方が現に介護を受けている場合、介護補償給付(業務災害の場合)又は介護給付(通勤災害の場合。以下合わせて「介護格補償)給付」といいます。)が支給されます。
  
 1. 一定の障害の状態に該当すること。
  介護(補償)給付は、障害の状態に応じ、常時介護を要する状態と随時介護を要する状態に区分されます。常時介護又は随時介護を要する障害の状態は次のとおりです。
    該当する方の具体的な障害の状態
常時介護 @ 精神神経・胸腹部臓器に障害を残し、常時介護を要する状態に該当する方(障害等級第1級3・4号、傷病等級第1級1・2号)
A ・両眼が失明するとともに、障害又は傷病等級第1級・第2級の障害を
 有する方
・両上肢及び1両下肢が亡失又は用廃の状態にある方
など@と同程度の介護を要する状態である方
随時介護 @ 精神神経・胸腹部臓器に障害を残し、随時介護を要する状態に該当する方(障害等級第2等級2号の2・2号の3、傷病等級第2級1・2号)
A 障害等級第1級又は傷病等級第1級に該当する方で、常時介護を要する状態ではない方
 
 2. 現に介護を受けていること。
  民間の有料の介護サービスなどや親族又は友人・知人により、現に介護を受けていることが必要です。
 3. 身体障害者療護施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、原子爆弾被爆者特別養護ホーム又は労災特別介護施設に入所していないこと。
給付キュウフ 介護カイゴ給付キュウフ(2) 【2】給付内容
介護(補償)給付の支給額は次のとおりです。
(1) 常時介護の場合
 @ 親族又は友人・知人の介護を受けていない場合には、
  介護の費用として支出した額(ただし、106,100円を上限とします。)が支給されます。
 A 親族又は友人・知人の介護を受けているとともに、
  イ 介護の費用を支出していない場合には、一律定額として57,580円が支給されます。
  ロ 介護の費用を支出しており、その額が57,580円を下回る場合には、一律定額として、57,580円が支給されます。
  ハ 介護の費用を支出しており、その額が57,580円を上回る場合には、その額格ただし、106,100円を上限とします。)が支給されます。
(2) 随時介護の場合
 @ 親族又は友人・知人の介護を受けていない場合には、
  介護の費用として支出した額(ただし、53,050円を上限とします。)が支給されます。
 A 親族又は友人・知人の介護を受けているとともに、
  イ 介護の費用を支出していない場合には、一律定額として28,790円が支給されます。
  ロ 介護の費用を支出しており、その額が28,790円を下回る場合には、一律定額として、28,380円が支給されます。
  ハ 介護の費用を支出しており、その額が28,790円を上回る場合には、その額(ただし、53,050円を上限とします。)が支給されます。
    
 月の途中から介護を開始される場合は、介護費用の支出有無で異なります。
 @ 介護費用を支払って介護を受けた
   上限額の範囲で介護費用が支給されます。
 A 介護費用を支払わないで親族等から介護を受けた
   当該月は支給されません。
  ※ 請求書の「請求対象年月」では、支給対象にかかわらず介護を開始した月についても記入します。
給付キュウフ 介護カイゴ給付キュウフ(3) 【3】請求に必要な書類
 請求に必要な書類  ・介護(補償)給付支給請求書(様式第16号2の2)
・医師又は歯科医師の診断書※
・介護に要した費用の額の証明書
 (介護の費用の支出がある場合)
 
 提出先 所轄労働基準監督署
     
 ※ 次の場合は、診断書の添付は必要ありません。
  ・ 傷病(補償)年金の受給者
  ・ 障害等級第1級3号又は4号の方
  ・ 障害等級第2級2号の2又は2号の3の方
  ・ 労働福祉事業の介護料を受給していた方
  ・ 継続して2回目以降の請求の方
    
 請求に際しては1箇月を単位としますが、3箇月程度まとめて請求しても差し支えありません。
給付キュウフ 介護カイゴ給付キュウフ(4) 【4】請求に係わる時効
 介護(補償)給付は、介護を受けた月の翌月1日から2年間経過しますと、時効により請求権が消滅します。
給付キュウフ 遺族イゾク給付キュウフ(1) 労働者が、業務上又は通勤途上で死亡したとき遺族に対して
 遺族補償給付(業務災害)・遺族給付(通勤災害)が支給されます。
 遺族(補償)給付には 遺族(補償)年金と遺族(補償)一時金※があります。
 葬祭を行う人に 葬祭料(業務災害)・葬祭給付(通勤災害)が支給されます。
 労災の場合、名称に「補償」がつきます。
 
 ※遺族(補償)年金受給資格者がいない場合や給付基礎日額1000日分に満たないで失権した場合には特別支給一時金が支給されます。また、遺族(補償)年金受給資格者は前払一時金を受けることができます。

遺族イゾク(補償ホショウ)給付キュウフ

遺族イゾク(補償ホショウ)年金ネンキン
遺族イゾク(補償ホショウ)年金ネンキン前払マエバラ一時金イチジキン: 年金の一部を前受けしたいとき。
テンキュウ請求セイキュウ:次順位の受給資格者が請求するとき 。

遺族イゾク(補償ホショウ)一時金イチジキン: 年金受給資格者がいないとき 。  
遺族補償年金の流れ
給付キュウフ 遺族イゾク給付キュウフ(2) 【1】遺族(補償)年金 
 【1-1】 受給資格者
  受給資格者(給付を受ける資格を有する方)は、労働者の死亡当時その者の収入によって生計を維持していた
  配偶者・ 子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹です。
  なお、生計維持とは 労働者の収入によって生計の一部を維持していれば足り、共稼ぎの場合もこれに含まれます。
 
 【1-2】 受給資格者の順位
 (1) 妻又は、60歳以上か一定の障害を有する夫
 (2) 18才に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、一定の障害を有する子
 (3) 60才以上か一定の障害を有する父母
 (4) 18才に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、一定の障害を有する孫
 (5) 60才以上か一定の障害を有する祖父母
 (6) 18才に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか 60歳以上又は一定の障害を有する兄弟姉妹
 (7) 55歳以上60才未満の夫(60才より支給)
 (8) 55歳以上60才未満の父母(60才より支給)
 (9) 55歳以上60才未満の祖父母(60才より支給)
 (10) 55歳以上60才未満の兄弟姉妹(60才より支給)
   
 ※ 「一定の障害を有する」とは、障害等級第5級以上の身体障害をいいます。
 ※ 配偶者は婚姻の届けをしてなくとも事実上婚姻関係で判断します。
 ※ 労働者の死亡当時胎児であった子は生まれた時から受給資格者となります。
 ※ 最先順位者が死亡や再婚等で失権すると次の順位者へ転給されます。
【1】遺族(補償)年金
給付キュウフ 遺族イゾク給付キュウフ(3) 【1-3】 『給付の内容』
  遺族の数により遺族(補償)年金・遺族特別支給金(一時金)・遺族特別年金がある。
 ・ 遺族(補償)年金の額 :
  遺族、 給付内容
 1人、 給付基礎日額の153日分、 但し、55歳以上の妻または一定障害の妻の場合は175日分。
 2人、 給付基礎日額の201日分。    
 3人、 給付基礎日額の223日分。  
 4人、 給付基礎日額の245日分。  
 
 ・ 遺族特別支給金(一時金)
  遺族の数にかかわらず 一律300万円が支給されます。
 
 ・ 遺族特別年金
   遺族の数により 算定基礎日額の153日分から245日分の年金が支給されます。
   
 ※ 「給付基礎日額」とは
 ※ 「算定基礎日額」とは
給付キュウフ 遺族イゾク給付キュウフ(4) 【1-4】 様式 :
 
  『遺族補償給付』(業務災害の場合):
  『遺族補償年金支給請求書』: 様式第12号、 所轄の労働基準監督署長へ。
 『遺族特別支給金支給申請書』: 様式第12号、 所轄の労働基準監督署長へ。
 『遺族特別年金支給申請書』 :様式第12号、 所轄の労働基準監督署長へ。
 
  『遺族給付』(通勤災害の場合):
  『遺族年金支給請求書』、 様式第16号の8 所轄の労働基準監督署長へ。
 『遺族特別支給金支給申請書』、 様式第16号の8 所轄の労働基準監督署長へ。
 『遺族特別年金支給申請書』、 様式第16号の8 所轄の労働基準監督署長へ。
 
  受給権者(同順位者)が2人以上いる場合 :
  遺族(補償)年金代表者選任(解任)届: 様式第7号、 所轄の労働基準監督署長へ 。   
給付キュウフ 遺族イゾク給付キュウフ(5) 【1-5】 提出に当たって必要な添付書類について
 (1) 死亡診断書、死体検案書又は検視調書の写し 市町村長が証明する死亡届書記載事項証明書
 (2) 戸籍(除籍)謄本 又は戸籍(除籍)抄本
 (3) 生計維持関係又は 生計を一にしていることを証明する書類(住民票等)
 (4) 一定障害の状態にある者は 医師又は歯科医師の診断書
 (5) 同一の事由により厚生年金から遺族年金が支給される場合は、その支給額を証明できる書類
    
 【1-6】 請求に係る時効
  遺族(補償)年金は 被災者が死亡した日の翌日から5年を経過しますと時効により請求権が消滅します。
給付キュウフ 葬祭ソウサイ給付キュウフ(1) 葬祭料(葬祭給付) 
 【1】 受給資格者
  業務災害 又は通勤災害により死亡した人の葬儀を行う遺族に支給されます。
  「葬儀を行う遺族」は、葬儀を執り行うのにふさわしい遺族を言います。
  遺族がいない場合には、社葬として葬儀を行った会社に支給されます。
   
 【2】 『給付の内容』
  葬祭料(葬祭給付)の額は 315000円に給付基礎日額の30日分を加えた額ですが、この額が給付基礎日額の60日分より少額の場合は60日分が支給額となります。
葬祭料の手続き
 
給付キュウフ 葬祭ソウサイ給付キュウフ(2)  【3】 様式
 ・ 『葬祭料』(業務災害の場合):
  葬祭料請求書: 様式第16号、 所轄労働基準監督署へ 。
 
 ・ 『遺族給付』(通勤災害の場合):
  葬祭給付請求書: 様式第16号の10、 所轄労働基準監督署へ。
 
   
 【4】 提出に当たって必要な添付書類について
 (1) 死亡診断書、死体検案書又は検視調書の写し 市町村長が証明する死亡届書記載事項証明書(労働者の死亡事実及び死亡年月日を証明できる書類)
 ※ 併せて遺族(補償)給付請求書を提出される際に、当該添付済み書類の提出は必要ありません。
   
 【5】 請求に係る時効
  遺葬祭料(葬祭給付)は 被災者が死亡した日の翌日から2年を経過しますと時効により請求権が消滅します。
ダイ三者サンシャ行為コウイ災害サイガイ (1) 第三者行為災害とは
  「第三者行為災害」とは、労災保険の給付の原因である事故が第三者※の行為などによって生じたもので、労災保険の受給権者である被災労働者又は遺族に対して、第三者が損害賠償の義務を有しているものをいいます。
  ※第三者とは、保険関係における政府・事業主、被災者及び遺族以外の者を言います。
   
  これは、被災者及び遺族が第三者に対し損害賠償請求権を取得すると同時に、労災保険に対しても給付請求権を取得することとなり、同一の事由について両者から重複して損害のてん補を受けることを避ける為に支給調整が行われるものです。
  本来、被災者及び遺族にてん補されるべき損失は、災害の原因となった加害行為等に基づき損害賠償責任を負った第三者が負担すべきものであり、これを保険者である政府が行うことは不合理であると考えられています。
ダイ三者サンシャ行為コウイ災害サイガイ (2) 第三者行為災害に関する労災保険の給付と民事損害賠償との支給調整を労災保険法で定められており、先に政府が労災保険の給付をしたとき、
  政府は、被災者等が当該第三者に対して有する損害賠償請求権を労災保険の給付の価額の限度で取得するものとします。
  (政府が取得した損害賠償請求権を行使することを「求償」といいます。)
  また、被災者が第三者から先に損害賠償を受けたときは、政府は、その価額の限度で労災保険の給付をしないことができることとされています。 
  (この給付制限を「保険給付の控除」と言います。)
   
  第三者行為災害の多くは、自動車賠償責任保険の対象となる交通事故によるものです。
ダイ三者サンシャ行為コウイ災害サイガイ (3) 第三者行為災害に関する手続き:
 
  各労災給付請求手続きの他に、第三者行為災害届の必要があります。
  第三者行為災害届に必要な添付書類は、

  ・ 交通事故の場合:
 交通事故証明書、 自動車安全運転センター(事故の届出を行っていない場合は交通事故発生届)、 2部。
念書、 求償に関するもの、 2部。
示談書の謄本、 示談が成立した場合(コピー可)、 1部。
自賠責保険の支払通知書等、 自賠責保険のカリ渡金又は賠償金を受けている場合(コピー可)、 1部。
死亡診断書等、 死亡の場合(コピー可)、 1部。
戸籍(除籍)謄本、 死亡の場合(コピー可)、: 1部。
 
・ 交通事故以外の場合:
 念書、 求償に関するもの、 2部。
示談書の謄本、 示談が成立した場合(コピー可)、 1部。
死亡診断書等、 死亡の場合(コピー可)、 1部。
戸籍(除籍)謄本、 死亡の場合(コピー可)、 1部。
 
 被災者及び遺族が添付する書類の他、第三者から災害発生状況及び損害賠償金の支払い状況等を確認するために「第三者行為災害報告書」の提出が必要になります。。
 提出先は、所轄労働基準監督署になります。
ダイ三者サンシャ行為コウイ災害サイガイ (4) 自動車賠償責任保険との調整:
 
 同一事由で労災保険給付・自動車賠償責任保険の両保険に治療費と休業損害等に対する保険給付※を請求できる場合について調整が行われます。
 ※特別支給金については、労災保険給付ではなく労働福祉事業から支給されるので調整の対象とはなりません。。
 この調整では、先に述べました「求償」・「保険給付の控除」が行われます。
 原則としては、自動車賠償責任保険を優先(求償)させます。
 これは必ずしも自動車賠償責任保険を優先させなければならないというものではありません。所轄労働基準監督署に労災保険給付を先に受ける届けを行えば労災保険給付を先行して受けられます。
 実務上では、自動車賠償責任保険の傷害限度額120万円を超える保険給付が必要であれば労災保険給付を先行させます。
ダイ三者サンシャ行為コウイ災害サイガイ (5) ※参考 自動車賠償責任保険
 
 自賠責保険は自動車損害賠償法で、車(自動車・二輪車・原付)を保有して公道を走らせようとする人すべてに加入が義務づけられています。
 被害者への補償を第一目的とし、他人を傷つけたり死亡させたりした時などの対人事故のみに対して支給されます。
 車両保有者本人や物的損害は、支給対象外です。
 
 傷害の場合:
傷害による損害、 後遺症障害による損害:
治療費・慰謝料・休業損害など、 遺失利益等、慰謝料など障害の程度に応じた等級により:
120万円限度、 第1級3000万円限度から第14級75万円限度まで。
 
死亡の場合: 
死亡に至るまでの損害、 死亡による損害:
治療費・慰謝料・休業損害など、 葬儀費用・慰謝料・遺失利益等:
120万円限度、 3000万円限度。
 
健保ケンポ受診ジュシン。業務災害での負傷・疾病は労災指定病院で治療を受ける 原則は、労災指定医療機関での療養(補償)給付を受けて頂くことになりますが、
労災保険法第13条第3項及び労災保険法施行規則第11条の2では次のように定めています。
 
労災保険法第13条第3項
『政府は、第1項の療養の給付(労災指定医療機関での受診)をすることが困難な場合その他厚生労働省令で定める場合には、療養の給付に代えて療養の費用を支給することができる。』
 
労災保険法施行規則第11条の2
『法の規定により療養の費用を支給する場合は、療養の給付(労災指定医療機関での受診)を受けることが困難な場合のほか、療養の給付を受けていないことについて労働者に相当の理由がある場合とする。』
 
ですから、この規定に該当するケースでは労災指定医療機関外での受診も可能です。
具体的には、
・最寄りに労災指定病院(診療科)がない。
・救急車で搬送された先が労災指定病院ではなかった。
・労災指定病院が休診又は営業時間外だった。
・労災保険制度を知らずに受診してしまった。
等の理由が考えられます。
これらの場合には、一旦自費診療で支払って頂き、後日『療養補償給付たる療養の費用の給付請求書』で請求して頂くことになります。
医療機関によっては、『療養補償給付たる療養の費用の給付請求書』を備えていますので
業務上災害での傷病では、必ず医療機関での取扱いをご確認下さい。
 
但し、労働者災害補償保険は事業所が適用を受ける制度であり、事業所が災害補償義務を
負っている以上、事業所の指示に従って治療を受けて下さい。
健保ケンポ受診ジュシン。業務災害での負傷ですが、手続きがわからなかったので健康保険で受診した 労災保険の給付手続きを知っている方はあまり多くなく、健康保険で受診するケースがあります。
この場合、速やかに会社へ「健康保険で受診」したことを連絡すると共に、会社から医療機関へ労災保険給付であることを伝えてもらって下さい。
後日、労災保険給付請求書を提出する際に領収書と認め印を提示すれば一部負担金を返金してくれます。
 
保険医療機関では、保険診療報酬を診療報酬支払基金や健保組合に毎月請求しています。
健康保険証を使用すればこの請求に含まれ、取消や返金といった作業が発生することになります。
このような迷惑を掛けないように、手続き等でわからない場合は医療機関窓口でご相談下さい。
 
また、健康保険で受診したままにしておきますと診療報酬支払基金や健保組合で業務災害による疑いがあるものに対して調査があり、発覚した場合には、一部負担金を除く診療報酬全額を支払い労災保険へ請求することになります。
?労災指定病院以外で治療を受けたが療養・費用の証明をしてくれないトキの治療費請求セイキュウ 近くに労災指定病院(診療科)がない、救急車で搬送された、労災指定病院が休診だった等の等の様々な理由から労災指定病院以外で受診した場合、療養に要した費用について受診した病院で証明してもらい療養補償給付の費用請求を行うことになっています。
この療養補償給付の費用請求についての療養・費用証明をしてくれない場合ですが、
労災指定病院でないため労働基準監督署ではこの病院に証明するよう指導権限がありません。
従いまして、労災保険給付を受けることが難しくなります。
この療養費用については、労働基準法に基づき事業主が支払うことになります。
 
このケースは希ですが、労災指定病院以外で受診する際は注意して下さい。
受傷ジュショウ後日ゴジツ療養リョウヨウ。仕事中に転倒し、当初は大丈夫だと思ったが2〜3日して痛みがひどくなったので療養を受けたい その痛みの原因が、仕事中に転倒したことによる負傷の痛みであれば療養補償給付の対象となります。
直ぐに最寄りの労災指定病院で療養を受けて下さい。
しかし、あなたが仕事中に転倒した事実を会社に報告していることが前提となります。
もし、会社に報告していないとあなたが仕事中に転倒した事実を会社証明できないことになり
業務災害としての認定が難しくなります。
軽度の負傷でも、仕事中のものであれば会社に報告するよう心がけて下さい。
 
尚、「療養補償給付請求」では「災害の原因及び発生状況」欄に被災日と受診日が異なった理由を記す必要があります。書類作成時にはご注意下さい。
?不法残留者の業務災害で負傷した労災保険適用テキヨウ 不法残留者であっても労働者であれば当然、労災保険給付を受けることができます。
ご質問の意図するところは、入国管理局との連携の有無かと思います。
労災保険給付は、行政機関である労働基準監督署に請求する訳ですから、
被災労働者が不法残留者であることが判明した時点で入国管理局へ通報されます。
しかし、実際には被災労働者が不法残留者であるかの確認を行っていませんので入国管理局への通報は無いと思います。(制度外のことなので断言できません)
但し、119番で救急車を要請せざるを得ない場合、119番通報は警察へも行きます。
事故現場へ警察が来た場合には、間違いなく警察経由で入国管理局へ通報されます。
 
ちなみに不法残留者が強制送還後も被災者の請求によって労災給付は継続して行われます。
事業者ジギョウシャよりの国保コクホ使用シヨウ指導シドウ。業務災害では、労災保険ではなく国民健康保険を使うように言われているのですが 国民健康保険の保険給付は、老人保健の医療を除いた負傷・疾病に対して行われ、
健康保険のように「業務外の負傷・疾病」としていません。
この為、労災保険を使って欲しくない会社でこのような指示が出されます。
しかし、労災保険から給付が受けられる場合には給付調整により国民健康保険の給付は行われないことになっています。
会社が国民健康保険の一部負担金を払うとしても休業や障害といった問題もありますから、
正しく労災保険給付を請求されることをお勧めします。
「どうしても労災保険を使ってもらっては困る」という場合には、民間損保会社の災害保険で
労災保険給付・特別支給金等以上の補償を受けられるようにしてもらって下さい。
労災ロウサイ適用テキヨウをさせない。労災保険を使用すると会社に不都合なことがある(メリット制について)(1) 労災保険を使用した場合、労災保険上と業務災害に付随するデメリットがあります。すなわち、保険ホケン給付キュウフガクスクない事業ジギョウ保険料ホケンリョウスクなく優遇ユウグウされ、保険ホケン給付キュウフガクオオ事業ジギョウ保険料ホケンリョウオオ徴収チョウシュウされる(労災保険上のデメリットでは労災保険を使用した場合に発生する給付金額により労災保険料率に影響します)。
 
労災保険料率は、労災保険料に直接影響し全額事業主負担です。
労災保険料 = 賃金総額(通勤手当含む)×労災保険料率
自動車の任意保険とおなじような仕組みです。
労災ロウサイ適用テキヨウをさせない。労災保険を使用すると会社に不都合なことがある(メリット制について)(2) メリット制: 労災ロウサイ保険料ホケンリョウ負担フタン公平コウヘイタメ保険ホケン給付キュウフガクスクない事業ジギョウ保険料ホケンリョウヤスくし、給付額キュウフガクオオ事業ジギョウ保険料ホケンリョウタカくする。(A)継続ケイゾク事業ジギョウ、(B)有期ユウキ事業ジギョウナラびに、中小チュウショウ企業向キギョウムけの(C)特例トクレイメリットに分類ブンルイされる。
 
(A)継続事業におけるメリット制:

以下の3要件を全部満たした場合に適応:
(1)事業の継続性要件: 基準となる3月31日の属する保険年度から過去にさかのぼって連続する3保険年度以上労災保険成立、
(2)事業の規模要件:
・ 100人以上の労働者を使用する事業:
   労働者数=
       船渠、船舶、岸壁、波止場、停車場、倉庫における貨物取扱い:=(保険年度中の使用延べ人数)/(保険年度中の所定労働日数)
       その他の事業所:=(保険年度中の各月末日における使用労働者数の合計数)/12
・ 20人以上100人未満の労働者を使用する事業であって、災害度係数が0.4以上の事業:
   災害度係数=労働者数x(労災保険率 − 非業務災害率(通勤災害に係わる率=0.9/1000))≧ 0.4の時に、メリット制適用。
・ 一括有期事業である建設の事業及び立木の伐採の事業については、確定保険料が100万円以上である事業
労災ロウサイ適用テキヨウをさせない。労災保険を使用すると会社に不都合なことがある(メリット制について)(3) (3)連続する3保険年度間の収支率が)85/100を超える場合バアイ労災ロウサイ保険ホケンリツげ、85/100以下イカ75/100えはメリットセイ適用テキヨウし、または、)75/100以下であると労災ロウサイ保険ホケンリツげとなる。

   メリット収支率=(業務災害の保険給付額+業務災害の特別支給金額)X100/[(一般保険料額ー非業務災害率額)+(第1種特別加入保険料額ー特別加入非業務災害率額)X第1種調整率]=(前前年度3月末日以前3年度に業務災害の保険給付額+当別支給金額)−(@ 遺族失権差額一時金及び遺族特別一時金+A 障害補償年金差額一時金及び障害特別年金差額一時金+ B 特定疾病者に関する保険給付及び特別支給金+C 第3種特別加入者に係わる保険給付及び特別支給金)X100/[前々年度3月31日以前3年度間の一般保険料の額(通勤災害保険料の額除く)及び第1種特別加入保険料の額(通勤災害保険料の額除く)]×第1種調整率
労災ロウサイ適用テキヨウをさせない。労災保険を使用すると会社に不都合なことがある(メリット制について)(4) 継続事業のメリット制の増減率

収支率            増減率
               建設の事業及び立木の  建設の事業及び
               伐採の事業以外の事業  立木の伐採の事業
10%以下のもの           40%減          35%減
10%を超え20%までのもの     35%減          30%減
20%を超え30%までのもの     30%減          25%減
30%を超え40%までのもの     25%減          20%減
40%を超え50%までのもの     20%減          15%減
50%を超え60%までのもの     15%減          10%減
60%を超え70%までのもの     10%減          10%減
70%を超え75%までのもの     5%減           5%減
85%を超え90%までのもの     5%増          5%増
90%を超え100%までのもの     10%増         10%増
100%を超え110%までのもの    15%増         10%増
110%を超え120%までのもの    20%増         15%増
120%を超え130%までのもの    25%増         20%増
130%を超え140%までのもの    30%増         25%増
140%を超え150%までのもの    35%増         30%増
150%を超えるもの          40%増         35%増  
労災ロウサイ適用テキヨウをさせない。労災保険を使用すると会社に不都合なことがある(メリット制について)(5) メリットセイ適用テキヨウ効果コウカ
適用テキヨウ時期ジキ: 基準日キジュンビゾクする保険ホケン年度ネンド次次ジジ保険ホケン年度ネンド
効果コウカ: 当該トウガイ事業ジギョウ労災ロウサイ保険ホケンリツ=(基準キジュン労災ロウサイ保険ホケンリツ業務ギョウム災害サイガイリツ)(1+(メリット増減ゾウゲンリツ/100))+業務ギョウム災害サイガイリツ
労災ロウサイ適用テキヨウをさせない。労災保険を使用すると会社に不都合なことがある(メリット制について)(6) 次に業務災害に付随するデメリットですが、
 
労災申請に際しては、申請用紙に業務災害発生状況の詳細を書かなければなりません。
また、休業4日以上見込まれる場合には労働災害死傷病報告書の届出を行わなければならず労基法・アンエイホウに違反している会社にとっては非常に提出しにくいものです。
特に、製造業・建設業での重大災害は労働基準監督官による臨検があります。
 
この両方があるために会社ぐるみの労災隠しが行われています。
被災労働者にとって職場復帰後のことを考えれば労災申請し難い現実があり、泣き寝入りする方は少なくありません。
しかし、次の被災者のことを考えれば真の意味での災害防止につながらないことをご理解頂きたいと思います。
?通院費の請求 (1) 労災保険の療養(補償)給付の範囲には、「移送費」があります。
この「移送費」の範囲について説明しますと、
(1) 災害現場等から医療機関への移送費用。
 この移送には、入院の必要が生じて自宅等から医療機関へ移送する費用も含まれます。
(2) 医師又は、労働基準監督署の指示による転医又は、退院による移送費用。
(3) 通院
・ 住居・勤務先から約4Kmの範囲にある傷病の診療に適した指定医療機関へ通院する場合の通院であって、交通機関の利用距離が片道2Km超える通院。
・ 住居・勤務先から約4Kmの範囲にある傷病の診療に適した指定医療機関がないために4Kmを超える最寄りの指定医療機関への通院。
・ 労働基準監督署長が診察を受けることを勧告した医療機関への通院。
とされています。
 
(3)通院の要件に該当する場合に療養の費用として請求できます。
但し、最寄りに傷病の診療に適した労災指定医療機関が有るにも拘わらず、自己の判断で選択したような場合は、これに該当しません。
特に、都市部の場合、勤務先・自宅周辺に通院費用を要さない指定医療機関が有ると思われますので通院費用の請求には注意が必要です。  
?通院費の請求 (2) 費用の請求方法:
 
『療養(補償)給付たる療養の費用請求書』の移送費欄に区間・金額等を記し、領収書を添付して労働基準監督署へ請求します。
医師の指示による移送については、『療養(補償)給付たる療養の費用請求書』の「傷病の経過の概要」欄に指示を行った旨を記載してもらって下さい。
尚、移送(通院)手段が鉄道・バス等の運賃で領収書がもらえないような場合は、診療日数から算定できますので領収書の添付は必要ありません。
判断が微妙な場合は、予め会社所在地を管轄する労働基準監督署労災保険課へお問い合わせ下さい。
?就業後のアルバイトでの労災保険 (1) 副業・兼業されている場合の労災保険ですが、それぞれの会社との雇用関係に基づいた適用・給付が行われます。
 
例えば、A社に実働8時間勤務し、その後B社に勤務していたとします。
A社での労災保険の対象は、
・ 自宅からA社までの出勤が通勤災害。
・ A社での勤時間中が業務災害。
B社での労災保険の対象は、
・ B社での勤時間中が業務災害。
・ B社から自宅までの帰宅が通勤災害。
となります。
※ A社からB社への出勤は、いずれも自宅との間ではありませんので通勤災害の対象外です。
 A社の休日にB社に勤務するので有れば通勤災害の対象となります。
 
A社での業務・通勤災害は、A社で支払われた賃金に基づき給付が行われます。
しかし、B社はA社での業務災害とは関係がありませんので私傷病としての欠勤扱いとなり、
当然、休業期間中はA社による休業(補償)給付のみが行われます。
 
B社での業務・通勤災害の場合は、この逆の状況となり、
休業期間中はB社による休業(補償)給付のみで生活することになります。
 
?就業後のアルバイトでの労災保険 (2) 以上で2箇所以上で勤務した場合の労災保険はおわかり頂けると思いますが、
多くの会社は就業規則で「副業・兼業禁止」を定めております。
もし、B社で業務上・通勤災害により休業するようになれば「副業・兼業禁止」規定違反で懲戒処分になる可能性があり、休業が長引けばA社から休職期間満了で解雇されるかもしれません。
以上の点も含めて副業・兼業する場合の注意点としてご理解下さい。
 
余談ですが、健康保険では2箇所以上の会社で加入できます。(通常、あり得ませんが・・・・)
A社で業務上又は通勤による傷病であれば前述のとおりB社では私傷病となります。
な〜んとなく、B社で健康保険の傷病手当金を請求できそうに思えますが、傷病原因が業務上・通勤事由であるものを除くとされていますので、それぞれの会社に立った見方はできません。
 
尚、B社は1日の労働時間8時間を超えて労働者を使用したことになりますので割増賃金を支払う義務があり、午後10時以降については深夜割増も支払わなければなりません。
仮に、A社の休日に働かせても週40時間を超えた分については割増賃金が発生します。
副業・兼業を持ちかける会社は、こういう法律的な事を知っていて欲しいのですが・・・・・
 
この問題は、現在、厚生労働省「労災保険制度の在り方に関する研究会」で討議されています。
?労災保険の保険証(被保険者証) 労災保険は、公的医療制度ではありません。
業務上での傷病は、労働基準法の災害補償(法第75〜81条)で会社(使用者)が災害補償を行うことを義務づけております。
この災害補償義務が基になって労働者災害補償保険法が設立されています。
 
これにより、会社の災害補償義務は、労働者災害補償保険法が行う保険給付の範囲で免責となります。
労働者は、あくまでも会社に対して災害補償を受ける権利を有していますが、
会社と関係なく労働者の判断で災害補償を受けるところまでは認められていません。
この為に、労働者が災害補償を受けるには業務上災害である会社の証明が必要となり医療機関は、会社証明のある災害補償請求書で診療を行うことになります。
保険制度という概念からすれば保険者は政府であり、被保険者は事業主ということになります。

しかし、保険給付を受ける権利は被災労働者に有る訳ですから一般的に言う保険制度とはかなり異なります。
(車両所有者が掛ける自動車賠償責任保険に似ています)
これ故、労働者には健康法保険被保険者証のような被保険証が交付されておらず、
労働者が保険料(保険外診療を除く)を負担することもありません。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (1) 労災保険は、本来 労働者の業務上又は、通勤途上における負傷・疾病・障害・死亡に対して保険給付を行う制度ですが、労働者以外の方においても業務の実情や災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められ一定の者に対して特別に任意加入を認めている制度です。
 
  【特別加入の種類】
種別名、 対象となる者、 加入条件:
第1種特別加入者、 中小事業主及びその従事者(労働者を除く)、 ※事務委託。
第2種特別加入者、 一人親方・特定作業従事者・家内労働者等及びその従事者(労働者を除く)、 ※事務委託。
第3種特別加入者、 国際協力事業団・国内事業(有期事業を除く)から海外の事業へ派遣される者、−。  
 
  ※ 事務委託
  第1種及び第2種特別加入者については、事業主を労働者と見なす為、事業主に当たる者が必要になります。
  このため、同職種団体や事業主組合等において労働保険事務を行うことが適当と認めた団体(労働保険事務組合)へ事務委託することを条件に特別加入を認めています。
  尚、労働保険事務を行う団体は特別加入者から見て事業主に当たる訳ですから、災害防止に関する措置を講ずる義務があり、特別加入者は災害防止に関する措置を遵守しなければなりません。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (2) 【給付基礎日額及び保険料算定基礎額】 
  第1種、第2種特別加入者は、労働者ではありませんので賃金が支給されていません。
  また、第3種特別加入者についても国内の事業所から賃金が支給されないため労災保険上の賃金がないことになります。
  このため所得水準等に見合った適正な金額を次の表から希望することになります。
 
給付基礎日額、 保険料算定基礎額、 給付基礎日額、 保険料算定基礎額:
20,000円  7,300,000円  7,000円   2,555,000円
18,000円  6,570,000円  6,000円   2,190,000円
16,000円  5,840,000円  5,000円   1,825,000円
14,000円  5,110,000円  4,000円   1,460,000円
12,000円  4,380,000円  3,500円   1,277,500円
10,000円  3,650,000円  3,000円※  1,095,000円※ 
 9,000円  3,285,000円  2,500円※   912,500円※ 
 8,000円  2,920,000円  2,000円※   730,000円※ 
 
  ※ 給付基礎日額2,000〜3,000円は、家内労働者等に限られます。
  [保険料算定基礎額] = [給付基礎日額] × [365日]
  保険料は、保険料算定基礎額に労災保険料率を乗じた金額となります。
  年度途中の加入・脱退については、月を単位として(1ヶ月未満の端数があるときは、これを1ヶ月とします)保険料算定基礎額を算出することになります。
   
 労災保険給付では、希望した給付基礎日額を基にして算定されることになります。
 但し、賞与を基にした算定基礎日額は設けられておりませんので労働福祉事業から特別年金を受けることができません。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (3) 【補償の対象となる範囲】 
・ 業務災害の場合
   労働者における業務上災害と同様に適用要件を満たすことが必要なことは言うまでもありませんが、第1種及び第2種特別加入者は、加入申請時において労働者と見なす業務(事業主としての業務行為は含まれません)を予め特定することになっております。
    この特定した業務及びその付帯業務の範囲内で都道府県労働局長が定める基準に従って認定されます。
   ※第2種特別加入者については、業務の種類毎に業務範囲が定められてます。
・ 通勤災害の場合
 労働者と同様に取り扱われます。
 但し、次の業務に従事する特別加入者については通勤災害の保護の対象となっておりません。
 ・個人タクシー業者及び個人貨物運送業者
  ・漁船による自営業者
・ 支給制限
    特別加入者が業務災害又は通勤災害を被った場合には保険給付が行われますが、その災害が特別加入者の故意又は重大な過失によって発生した場合及び保険料の滞納期間中に生じた場合には、支給制限(全部又は一部)が行われることがあります。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (4)   【保険給付及び特別支給金】保険給付の種類: 1. 支給事由、2. 給付内容、3. 特別支給金

療養(補償)給付:
1. 業務災害または通勤災害による疾病につて、病院等で治療する場合
2. 労災病院又は労災指定病院等において必要な治療が無料で受けられます。また、労災病院又は労災指定病院等以外の病院において治療を受けた場合には、治療に要した費用が支給されます。
3. 特別支給金はありません。

休業(補償)給付:
1. 業務災害又は通勤災害による傷病の療養のため労働することができない日が4日以上となった場合
2. 休業4日目以降、休業1日につき給付基礎日額の60%相当額が支給されます。
3. 休業特別支給金は、休業4日目以降、休業1日につき給付基礎日額の20%相当額が支給されます。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (5) 傷病(補償)年金:
1. 業務災害又は通勤災害による傷病が療養開始後1年6ヶ月を経過した日又は同日後において
@傷病が治っていないこと。
A傷病による障害の程度が傷病等級に該当すること。
のいずれにも該当する場合
2. 第1級 給付基礎日額313日分
第2級    〃    277日分
第3級    〃    245日分
が支給されます。
3. 傷病特別支給金は
第1級 114万円
第2級 107万円
第3級 100万円が一時金として支給 されます。

障害(補償)給付:
1. 業務災害又は通勤災害による傷病が治った後に障害等級に該当する障害が残った場合
2. 障害(補償)年金
第 1級 給付基礎日額313日分
       〜
第 7級   〃     131日分
障害(補償)一時金
第 8級 給付基礎日額503日分
       〜
第14級    〃     56日分
3. 障害特別支給金は、第1級 342万円〜 第14級 8万円が一時金として支給されます。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (6) 遺族(補償)給付:
1. 遺族(補償)年金
業務災害又は通勤災害により死亡した場合(年金額は遺族の人数に応じて変わります)
遺族(補償)一時金
2. 遺族の人数によって支給される額が異なります。
遺族1人
給付基礎日額 153日分
※55歳以上の妻等175日分
遺族2人    〃 201日分
遺族3人    〃 223日分
遺族4人以上 〃 245日分
3. 遺族特別支給金は300万円が一時金として支給されます。

1’. 遺族(補償)年金をうけることができる遺族がいない場合

2’. 給付基礎日額 1000日分
3’. 遺族特別支給金は300万円が一時金として支給されます。

1”. 遺族(補償)年金を受けうる方がいない場合において、すでに支給された年金の合計額が給付基礎日数の1000日分に満たない場合
2”. 給付基礎日額1000日分から、既に支給済み年金額を差し引いた額を支給
3”. 遺族特別支給金は300万円が一時金として支給されます。 
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (7) 葬祭料(給付):
1. 業務災害又は通勤災害により死亡した方の葬祭を行う場合
2. 給付基礎日額の60日分か31万5千円に給付基礎日額の30日分を加えた額のいずれか高い方が支給されます。
3. 特別支給金はありません。
特別トクベツ加入カニュウ制度セイド (8) 介護(補償)給付:
1. 業務災害または通勤災害により、障害(補償)年金又は傷病(補償年金を受給しているある一定の障害を有する方で現に介護を受けている場合
2. 常時介護の場合
介護費用として支出した額(106100円を上限)が支給されますが、親族等の介護の費用を支出していない場合又は支出した額が57580円を下回る場合は定額として57580円が支給されます。
2’. 随時介護の場合
介護の費用として支出した額(53050円を上限)が支給されますが、親族等の介護を受けている方で、介護の費用を支出した額が28790円を下回る場合は定額として28790円が支給されます。
3. 特別支給金はありません。
  【特別加入時の健康診断】
 特別加入を希望する第1種及び第2種特別加入者のうち、別表に記載されている「特別加入予定者の業務の種類」欄に応じて、それぞれの従事期間を超えて当該業務を行ったことがある場合には、当別加入の申請を行う際に健康診断を受ける必要があります。

特別加入予定者の業務の種類、特別加入前に左記の業務に従事した期間(通算期間)、実施すべき健康診断:
 
粉じん作業を行う業務、 3年、 じん肺健康診断。
振動工具使用の業務、  1年、振動障害健康診断。
鉛業務、          6ヶ月、鉛中毒健康診断。
有機溶剤業務、      6ヶ月、有機溶剤中毒健康診断。
 
 (注) 健康診断書を提出しなかったり、あるいは、業務の内容、業務歴等につて虚偽の申告を行ったばあいには、 特別加入の申請を行っても承認されなかったり、保険給付が受けられない場合がありますのでご注意下さい。
  ・ 健康診断は、特別加入を申請する団体を管轄する労働基準監督署が指示した診断実施機関で診断を受け、その結果を労働基準監督署に提出します。
 健康診断費用は国が負担しますが、交通費等は自己負担となります。
  ・ 加入時健康診断を受けた結果、次の場合には特別加入が制限されます。
    既に疾病にかかっており、その症状又は障害の程度が一般的に就業することが困難であって、 療養に専念しなければならないと認められる場合には、従事する内容に関わらず特別加入は認められません。
    症状又は障害が当該業務からの転換を必要とすると認められる場合には、当該業務以外の業務についてのみ特別加入が認められることになります。
一人ヒトリ親方オヤカタモウみ(1) 労災保険は、本来 労働者の業務上又は、通勤途上における負傷・疾病・障害・死亡に対して保険給付を行う制度ですが、労働者以外の方においても業務の実情や災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められ一定の者に対して特別に任意加入を認めている制度です。 
※ 参考
種別名 対象となる者 加入条件
第1種特別加入者 中小事業主及びその従事者(労働者を除く) ※事務委託
第2種特別加入者 一人親方、特定作業従事者、家内労働者等及びその従事者(労働者を除く) ※事務委託
第3種特別加入者 国際協力事業団、国内事業(有期事業を除く)から海外の事業へ派遣される者  
 
  ※ 事務委託
    第1種及び第2種特別加入者については、事業主を労働者と見なす為、事業主に当たる者が必要になります。
    このため、同職種団体や事業主組合等において労働保険事務を行うことが適当と認めた団体(労働保険事務組合、SRセンター)へ事務委託することを条件に特別加入を認めています。
    尚、労働保険事務を行う団体は特別加入者から見て事業主に当たる訳ですから、災害防止に関する措置を講ずる義務があり、特別加入者は災害防止に関する措置を遵守しなければなりません。
このサイトで取り扱うのは、第2種特別加入者のうちの建設業・軽貨物運送(一部地域除く)一人親方になります。
一人親方加入手続きの流れ
 
一人親方申し込み(2) 【保険者】
保険者は、政府(厚生労働省)となります。
特別加入承認・給付請求等の受付窓口は、SRセンターを管轄する労働基準監督署になります。
   
【労働保険事務組合】
※ SRセンター
  労災保険特別加入は、労働保険事務組合に手続き事務※を委託することを条件に加入が認められています。
  SRセンターは、各都道府県社会保険労務士※が主体に設立された労働保険事務組合です。
  ※手続き事務:労働保険関係の手続きで、保険給付の請求手続きを除きます。
  当サイトで扱っている地域については「地域・費用」のページを参照して下さい。
  ・中小事業主特別加入
  ・建設業一人親方特別加入
  ・軽貨物運送業一人親方特別加入(一部地域を除く)
   
  加入に際しては、入会金(各SRセンター毎によります)・月会費が必要です。
  年度途中加入・脱退の場合は加入月数に応じた会費となります。
  ※SRセンターは、社会保険労務士を通じて手続き(事務代行)を行なうことになっております。
  一人親方会員、事業所会員がSRセンターへ直接お問い合せすることはできません。
一人親方申し込み(3) 【手続き事務代行者】
・ 社会保険労務士  http://www.shakaihokenroumushi.jp
  社会保険労務士は、法律で定められた国家資格(主管庁は厚生労働省)で
  ・労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金保険、国民年金制度の事務代行及び事務代理
  ・労働基準法、労働安全衛生法に関する事務代行及び事務代理
  ・企業の人事・労務コンサルティング
  を専門業務としています。
  一人親方特別加入の手続き事務を代行するのは、SRセンター会員であり開業社会保険労務士になります。
  事務委託では、このサイト参加社会保険労務士の中から選んで頂きます。
   
【主な手続き事務代行費用】
  手続名 金額 手続名 金額
加入手続き※ 4,200円 年度更新 4,200円
変更手続き 3,150円 脱退手続き 4,200円
療養(補償) 8,000〜12,000円 第3三者行為 10,000〜20,000円
休業(補償)初回 10,000〜15,000円 休業(補償)2回〜 8,000〜12,000円
障害(補償) 10,000〜25,000円 遺族(補償) 事案による
その他※ 事案による    
 
  ※ 加入手続き:加入手続きをした社会保険労務士が顧問となります。(変更可能)
    加入手続き手数料につきましては、平成18年度以降 5,250円を予定しています。
  ※ 加入、年度更新、変更、脱退手続き費用は、社労士共通金額を設定しております。
  ※ 第3者行為届及び各保険給付請求につきましては、目安金額とさせて頂きます。
    具体的な金額につきましては、顧問社会保険労務士にお問い合せ下さい。
  ※ 各手続きに必要な証明書費用等、並びに郵送料はご負担下さい。
  ※ その他につきましては、顧問社会保険労務士にご相談下さい。
一人親方申し込み(4)
    
【労災保険料】
  労働者としての所得水準等に見合った適正な金額を次の表から希望することになります。
  給付基礎日額 保険料算定基礎額 給付基礎日額 保険料算定基礎額
20,000円 7,300,000円 9,000円 3,285,000円
18,000円 6,570,000円 8,000円 2,920,000円
16,000円 5,840,000円 7,000円 2,555,000円
14,000円 5,110,000円 6,000円 2,190,000円
12,000円 4,380,000円 5,000円 1,825,000円
10,000円 3,650,000円    
 
  ※ 給付基礎日額5,000円未満の金額につきましてはSRセンターで受け付けておりません。
  ※ [保険料算定基礎額] = [給付基礎日額] × [365日]
     
  労災保険料率 (平成17年度) 
  ・ 建設業一人親方      20/1000
  ・ 軽貨物運送業一人親方  14/1000
     
  労災保険料 = ( 算定基礎年額 ÷ 12箇月/年 ) × 労災保険料率 × 加入月数
   
  年度途中の加入・脱退については、月を単位として(1ヶ月未満の端数があるときは、これを1ヶ月とします)保険料算定基礎額を算出することになります。
  労災保険料は、全額経費として認められます
一人親方申し込み(5) 【主な手続きの流れ】
  主な手続きとしては、特別加入申請及び年度更新手続きが必要となります。
    
  ※ 年度更新申請は、会員ページにアクセスして頂いて更新ページから手続き依頼して頂きます。
  ※ 労災保険給付請求は、会員ページにアクセスして顧問社労士に依頼して頂きます。
    この際、労災保険給付請求手続き手数料が必要になります。